Trigger of Microinteractions : スマート電球の罠

AI要約

スマート電球と物理スイッチの併用により「同じ操作で同じ結果が得られない」状態が生じ、マイクロインタラクションのトリガー設計原則に反するUX上の問題が発生した事例を分析している。

はじめに

眠りにつくとき、電気を消すのは目を閉じる直前にしたい。自分の家の寝室ではベッドと電灯のスイッチが離れていて、電気を消した後にスイッチから数メートル歩いてベッドにもぐりこむ必要があった。この経路には足をかけてしまいそうな障害物も多く、暗闇の中歩くのは転倒の危険がある。

ベッド上から音声で電気のスイッチを操作できれば安全だろう。そういうわけで、先日スマート電球を購入した。

【Works with Alexa認定】スイッチボット(SwitchBot)LED電球 スマートライト Alexa スマートホーム-スマート電球 E26 スイッチボット調光調色 広配光 800lm 60W形相当 電球色・昼白色対応 RGBCWマルチカラー 1600万色 間接照明 Google Home IFTTTイフトSiri SmartThings LINE Clovaに対応W1401400

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  • スイッチボット(SwitchBot)

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スマート電球はAlexaと直接ネットワーク経由で接続してあり、今は「Alexa、電気消して」と発声すれば消灯するようになっている。電気をつけたいときは「Alexa、電気をつけて」と言えばいい。

しかし、話はこれだけで終わらなかった。「マイクロインタラクション」の「トリガー」に関する問題が発生したのである。

マイクロインタラクション

ここで「マイクロインタラクション」の概念について書き記しておく必要がある。以下の書籍が参考になった。

マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部

マイクロインタラクション ―UI/UXデザインの神が宿る細部

  • 作者:Dan Saffer
  • オライリージャパン

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「マイクロインタラクション」とは「ある作業をひとつだけこなす最小単位のインタラクション(機器とのやりとり)のこと」*1である。日常はマイクロインタラクションであふれている。例えば、以下のようなものがマイクロインタラクションに当てはまる。

  • iPhoneの左側面にあるトグルスイッチを動かすと消音モードと非消音モードが切り替わる
  • PayPayアプリを起動して「支払う」ボタンを押すとQRコードが表示され、そのQRコードを店の決済端末にかざせば、事前に指定した支払方法で決済ができる
  • Twiiterアプリの右下にあるフローティングアクションボタンを押せばツイートの入力UIに切り替わり、文を入力してツイートできる

マイクロインタラクションは以下の4つの要素から構成されており、いずれも重要な要素である。

  • トリガー:マイクロインタラクションが始まる瞬間のこと。「iPhoneの左側面にあるトグルスイッチを動かすこと」「PayPayアプリを起動してから”支払う”ボタンを押すこと」「Twitterアプリを起動してからフローティングアクションボタンを押すこと」が該当する
  • ルール:マイクロインタラクションを定義づけるもの。「トグルの上下で消音/非消音が切り替わる」「支払うボタンを押すとQRコードが表示される」「フローティングアクションボタンを押せばツイートのUIが起動し、入力カーソルが初期値に置かれる」などが該当する
  • フィードバック:ユーザーにルールを知らせる方法のこと
  • ループとモード:マイクロインタラクションのメタルール

寝室のスマート電球の場合、問題になったのは「トリガー」だった。電球の消灯/点灯を切り替える際のトリガーの挙動が、メンタルモデルに適合しない挙動になってしまったのである。

スマート電球の罠

何が問題かというと、同じ動作から同じ結果が帰結しないことが問題なのだった。どういうことか。これには「電灯のスイッチ」が関連している。

部屋には電球のオンオフにかかわるスイッチが設置されており、このスイッチを押すことでも消灯/点灯状態を切り替えることができる。この前提を踏まえると、電球を点灯させるには以下の2つのやり方があることになる。

  1. 部屋にある電球スイッチが「点灯」の状態で、Alexa経由で起動する。電球スイッチを「消灯」から「点灯」に切り替えてから「Alexa、電気をつけて」と言う。
  2. Alexa経由で起動した状態で、スイッチを「点灯」状態に切り替える。つまり「Alexa、電気をつけて」と言ってから電球スイッチを「消灯」から「点灯」に切り替える。

つまり、スイッチが「消灯」の状態でAlexa経由で起動した場合は電球は点灯しない。この場合は10秒ほど待ってからAlexa経由で再度起動する必要がある。また、Alexa経由で消灯状態に移行した後スイッチを「点灯」状態に切り替えても電球は点灯しない。例えば部屋から出る時にうっかり癖でスイッチを操作してしまうと、Alexa経由で起動しても電灯が起動しなかったりする。こうなると、同じ動作から同じ結果が帰結しない状態が成り立ってしまう。同じ動作をしているはずなのに、Alexa経由での起動状態とスイッチの状態に依存してトリガ―の動作が変わってしまう。

実際『マイクロインタラクション』にも以下のような一節が書かれている。

手動トリガーに関する第2 の原則は(こんなことまで言わなければならないのは信じられないかもしれませんが)「トリガーにより常に同じことが始まるようにする」です。これはユーザーが、マイクロインタラクションの役割に関して的確なメンタルモデルを構築できるようにするためです。実は、この原則に従っていない機器やアプリは決して少なくないのです。 … (p40)

トリガーにより常に同じことが始まる状態を担保できないと、メンタルモデル上の予測と実際の動作が不整合を起こし、UI上の混乱をもたらしてしまう。今回のはその一例となった。

解決策

スイッチを直接操作すればいい。Alexa上での操作を電球スイッチの操作に合わせてしまえば混乱は起きないだろう。

SwitchBot スイッチボット スイッチ ボタンに適用 指ロボット スマートスイッチ スマートホーム ワイヤレス タイマー スマホで遠隔操作 Alexa, Google Home, Siri, IFTTTなどに対応(ハブ必要) ホワイト

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今は甘んじて受け入れてしまっているが…

*1:p6